人々がまだワールドカップに熱狂している7月に入ってすぐ、1つの見出しが目に入ってきました。

“CR7 alla Juventus”

移籍金約130億円、年棒30億円か!?の見出し。

レアル・マドリーからクリスティアーノ・ロナウドが移籍してくるというのです。

これは毎年の夏に定期的に訪れる単なる噂話であろうと思いながらもいくつかのニュースサイトを見てみると、ロナウドがユヴェントスに移籍するのではないかという、かなり具体的な理由が書かれていました。噂にしては気になる……とその日は終了。

しかし……。

それから日を追うごとに移籍に関する報道はヒートアップ。クラブの獲得意思は本気であることがわかり、加えてオーナーグループが資金的な援助をする用意があるということで、移籍に向けて問題はないように見えました。

そして約10日後にはすべてが決着していました。

ユーヴェにロナウドが移籍してきたというのは紛れもない事実なのですが、正直なところまだ実感が湧きません。おそらく、こういった規格外の選手をユーヴェが抱えた記憶がないからなのでしょう。どちらかというとネームバリューはなく地味ながらチームのためにコツコツと働くような選手がいるというのがユーヴェというクラブだったと思います。

時代は変化し、それに合わせてクラブも変化を求められる時代になったと言えます。ユーヴェはもはやサッカークラブというよりも1つの企業としてのイメージが強くなってきました。収支バランスを取りながら経営と勝利を追い求めるといった戦略を考えた場合、どうしたらベストなのか。このロナウド獲得はそういったことを解決できると見込んでのことだと思います。

そして現体制として勝負に出た感があります。自前のスタジアムを持ったことに始まり、クラブロゴの刷新など多くのことを実行してきました。次の数シーズンでチャンピオンズリーグを獲得するという長きに渡って追い求めてきたテーマに到達可能な時を迎えていると言えます。

クラブとチームを支えてきたジャンルイージ・ブッフォンやステファン・リキトシュタイネル、クワドォ・アザモアという重要な選手たちが去った一方でロナウドの獲得によって状況は大きく変化しました。いくつかの別れがあったものの、いつもユーヴェはこうやって時代を動かしてきたのを思い出します。今、その時を迎えているように見えます。

私たちファンはロナウド獲得による信じられないような、想像できないような出来事に遭遇するかもしれません。しかし、今はすべてが楽しみです。彼がユーヴェとトリノの街に馴染み、多くの感動と歓喜をもたらしてくれることを期待しています。

そしてオフィシャルファンクラブのいつもの面子たちがこの変革期をどのように捉えているのか、もしかして規格外の企画を考えているのか!?といったあたりも聞いてみたいところです。

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