守護神が仲間たちを信頼し、仲間たちが守護神を信頼する。この信頼関係のもと、ユーヴェのゴールマウスを守るジャンルイージ・ブッフォンがトーロとのダービーマッチで973分間無失点というリーグ最高記録を達成しました。

2001年の夏にパルマからトリノの街にやってきたジジのこれまでの活躍は言うまでもありません。加入当初は少し精彩を欠いたこともありましたが、それを乗り越えてからは常にユーヴェのゴールマウスに鍵をかけ、クラブとチームの栄光を支え続けました。

現在は主にラグビーを中心に取材、執筆されているスポーツライターの斉藤健仁氏は、自らの著書「世界最強のゴールキーパー論」で、かつてユーヴェで指揮をとっていたマルチェッロ・リッピの片腕としてゴールキーパーコーチを務めたイヴァーノ・ボルドンの言葉を紹介しています。

「(ブッフォンは)キャッチングの技術、スピード、体の柔らかさなど他のキーパーより優れたところはない。だけど止めることができる。彼の一番の強みは自分をもっと高めようとする努力、日々の練習の積み重ねだ」。

そして、斉藤さんは以下のように綴っています。
“ブッフォンは、なんと試合での緊張は皆無という。そのため、いつも同じメンタルで臨むことができる。トレーニングや練習でできたことが、そのまま本番でも出せるということが彼が世界のナンバーワンのゴールキーパーと呼ばれる所以だろう”

ジジのこれまでの成功の裏には変わらずに日々の努力を積み重ね、そしてカルチョへの謙虚な姿勢があったからではないかと思わせられます。

新記録達成後の「ユーヴェだから達成できた」と言う仲間を思いやるジジの言動からは、いつもお互いにリスペクトし合っているということが伝わってきます。この姿勢を継続して最高かつ最強の団結力が備わった時、いつの日かチャンピオンズリーグ優勝が叶うかもしれません。

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